nexdsd JAPAN 性分化疾患:家族のためのハンドブック

Consortium on the Management of DSDが発行している「性分化疾患:家族のためのハンドブック」の翻訳など、性に関する様々な体の発達状態を持つ人々と家族の方々をサポートできる情報をお送りします。

こころの性とからだの性についての質問(1)

  
Q:私の娘にはピンクの服を着せるべきですか?私の息子には青い服を着せるべきですか?

A:親御さんの多くがそうしているように思われるかもしれませんが、無理をしてまで、娘さんにピンクの服を着せたり、息子さんに青い服を着せたりすることは全く必要ありません。それに、女の子にはピンク、男の子には青といったことに、わざわざ無理矢理反抗する必要もありません。子どもに何を着せるか、人形を渡すのかトラックのおもちゃを渡すのかは、お子さんがあらわす性自認を単純に決定するものではありません。性自認とはおそらく、(息子さんや娘さんが生まれる前の)胎生期に、子どもの脳に起きること、そして生まれてからの大きな世界の中でお子さんに起きることに大きく影響されているらしいからです。子宮の中で起きること、お子さんがテレビで見るもの、お母さんが買い物に行く時にお子さんが観察しているもの、そういったものおそらく全てが、お子さんが性別というものを理解することや、特にお子さん自身の性自認の理解に影響すると思われます。

 ですので、皆さんがお子さんに似合うと思う服を着せてあげればいいのです。でも、お子さんの将来の性自認は、皆さんが与えた服やおもちゃとは、おそらくあまり関係しないか、もしくは全く関係しません。基本的には、皆さんが他の男の子や女の子に接するのと同じように、自分のお子さんに接するべきです。お子さんが食べたいと思うものをあげたり、興味を持つことをサポートしてあげてください。女の子がトラックのおもちゃで遊びたがったり、男の子が人形で遊びたがったりすることがあるということも覚えておいてください。お子さんが過去に、彼の性別には合わないようなことに夢中になっていたからといって、決定された性別を彼が拒否することになるとは限らないのです。(性別に合わない行動をしたからといって、皆さんやお子さんが病気だったり変になったりするわけではありませんよね)。

 お子さんが、自分に決定された性別は正しくないと思うようになることが、少ないながらあるかもしれません。性分化疾患を持つ人々(そしてそうでない人々も)の中には、自分の性別を変える決心をする人もいますし、更に、自分の身体の性別を手術やホルモン療法で変えようと決心する人もいます。でも、性分化疾患を持つ人々の大多数は、生まれた時に決定した性別に合ったまま生きて生活していらっしゃいます。

 お子さんの性別を保証する責任を、皆さんひとりで背負わないでください。お子さんが特定の性別にフィットするよう「無理に努力する」ことが、みなさんのやるべきことではありません。お子さんは、自分自身にとって正しいことを表現していかれるのですから。



Q:こころの性別とからだの性別、そして性的指向はどのように違うのですか?性自認と性別の決定はどのように異なるのですか?

A:2章の「お子さんの成長と、子どもにどのように話をしていくか」の最初のほうをご覧ください。これらの用語の説明をしています。中には、からだの性別(sex)とこころの性別(gender)を同じことも意味する言葉として使っている人もいますが、それでは何が何か分からなくなりますので、この本では、別の意味を持つ言葉として使っています。